メガネ?Alexaを搭載したスマートグラス「Echo Frames」
これ! これです!一見普通のメガネですが、
米Amazonが9月25日(米国時間)に行ったハードウェア発表イベントにおいて、Alexaを搭載したスマートグラス「Echo Frames」を発表しました。
スマートグラスとはいえARなどのディスプレイ機能はなく、弦の部分にあるマイクとスピーカーで、Alexaをハンズフリーで利用できるというデバイスです。
2018年末にBoseが「聴くARサングラス」こと「Frames」を発表していますが、Echo Framesもこれと同種の製品です。
発表されたばかりの2019年Amazon新プロダクト。盛りだくさんの中で、個人的に最も注目しているのが「Echo Frames」です。
Echo Framesは聴覚にフォーカスしたスマートグラス。メガネなのに視覚じゃないんです。
聴覚に拡張してこそメガネがスマート化するんです。初期のスマートグラスは、いきなりARとかディスプレイで視覚を拡張していた。これはまだユーザーがおっつかない感じがあり、広まってない。だからこそ、聴覚の拡張はとても興味深い。まずは聴覚そして視覚と段階をつけ拡張していければ、ユーザーもおっつくことができます。真のスマートグラス誕生です。
しかし、正直ガジェット大好きなくせに、Amazonの発表を見ただけでは、Echo Frames「ふーーーーーん」くらいの感想だったかもしれません。しかし、熱がはいってしまうのは、まさにこのEcho Frameが大きく影響を受けたと思われる「Bose Frames」を直で触って大感動した経験があったから。
Echo Frames=イヤホン一体型メガネ
そもそもAmazon Echo Framesとはなんぞや。Echo Framesは、メガネの形をしたイヤホンです。メガネとイヤホンのハイブリッドアイテムです。Bleutoothでスマートフォンと接続し、Alexaアプリと連動させて使います。メガネのつる部分にスピーカーとマイクが埋め込まれており、音楽や通話をメガネ経由で楽しむことができます。
Echo Framesには左右それぞれ2つ、計4つのスピーカーがあり、これが周辺の音に邪魔されず、ユーザーにダイレクトに音を届けるAmazon Open-Earテクノロジの鍵となっています。今回Amazonが発表した全アイテム共通で、もちろんEcho FramesもAlexa対応です。ボリュームや再生停止、Alexa発動、マイクのON/OFFはこれまたつる部分にあるボタンで操作します。バッテリーもちは、一応1日いけるとなっていますが、使い方(音楽再生時間、音の大きさなど)によってかなり左右されるようす。一例として、音楽連続再生(音量60%)で3時間。Bluetooth5.0対応。Android 8.0以上対応、現段階ではiOS未対応。なので、Siriは使えませんが、Google アシスタントは使えます。
Echo Framesの明らかなライバル→Bose Frames
Echo Framesのライバル、というかAmazonがバッチバチに意識しているのがBose Frames。アメリカではすでに販売されていますが、今のところ日本未上陸。メガネだけど音だった! メガネなのにイヤホン! 視覚を拡張するのではなく、聴覚という別感覚でメガネに二役もたせてきた見事な発想。テック企業ではない、オーディオメーカーからでてきただけのことはあるさすがのアイテムだと感心しました。
Bose Framesでこれだ!と思った経験があるからこそ、Amazonがそれに続いたのにも納得です。これは流行る、メインストリームに行ける。今回、Echo Framesの登場で、ますますスマートフレーム業界への期待が高まりました。
Echo Frames VS. Bose Frames
ライバルBose FramesとEcho Framesの違いは何か。ぶっちゃけ、そんなにありません。両者ともにスピーカーとマイクあり、カメラやモニターはなし。パッと見でいうと、サングラスかメガネかの違い。Boseはサングラス(2モデル)で、Echoは一応メガネ(度ありなしは自由)というスタートになっています。ただ、完成したサングラスとして売られているBose Framesと違い、Echoはメガネ屋さんで度ありレンズをいれてもらうスタイルなので、入れるレンズによってはサングラスにもなり、幅広く使えますね。あとは、使えるデジタルアシスタントのメンバー。EchoはAlexa、Google アシスタント、BoseはSiri、Google アシスタント。
後に続く者=後出しとしてAmazonうまいなと思うのは、微妙なスペックの差です。Boseが重さ約45グラム(1.58オンス)なのに対し、Echoは31グラムとチョピっと軽い。BoseがIPX2なのに対し、EchoはIPX4(汗や多少の水しぶきならOK)とチョピっとタフ。そして、ビミョーなとこをついているのが価格です。Boseが199.95ドル。Echoは179.99ドル。ただし、Echoは現在、招待制購入のみで一般販売はまだ先で、179.99ドルは招待制先行販売の価格。先行期間終了後は249.99ドルを予定しています。となれば、Echoのほうが高くなるのですが、これはフレームの素材代かしらね。Echoのフレームは、TR-90、カーボンファイバー、チタンでできています。Boseはプラスティック。Bose Framesが一部でチープ感あると言われるのはやはりプラスティックだからかな、素材差は見た目にも影響してきます。
続く者がいてこそ
Bose Framesの存在を知っている人からしたら「Amazonパクリじゃん!」って言いたくもなりますが、そもそも、Amazonがメガネに乗り出したのは自然な流れ。今回の発表会では、Echo LoopやEcho Budsなど、お家の外でも使える端末が登場しました。これはAmazonがAlexaの活躍の場を広げるため。ならば、メガネだって注目して当然でしょう。
パクリではなく後に続くもの。続く者がいてこそ業界が盛り上がり、市場が拡大します。今後、もっといろんな会社からでてきても驚きません。たぶん、きっといろんな会社がイヤホン一体型のメガネを開発しているんでしょうね。世に送り出す順番はあれど、みんな考えてはいるのでしょう。Boseが出したことで「オーディオメーカーがねぇ」なんて悠長にかまえていたテック系企業も、Amazonがこれに続いたことで今あせっているのでは。あせって当然、社内政治とか技術的レベルとか本当に売れるのぉ?なんて言ってる場合じゃないですよ。マンガでダッシュする人のように足をグルグル渦にして走りはじめるなら今です。個人的には、イヤホン一体型メガネにそれほどの期待をよせています。
以上まとめると、Echo Framesには期待しかない!
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